肺がん検診にCT検査導入

 国立がん研究センターは、最新の科学的根拠に基づく肺がん検診のガイドラインで、1日20本、30年以上たばこを吸うヘビースモーカーで、50~74歳の人に対しては、CT検査を推奨としています。従来のX線検査に比べて、死亡リスクを下げるメリットがあると判断しています。

 肺がんは、日本人のがんによる死亡のうち最も多く、40代から診断される人が増え始め、たばこを吸う量が多い・期間が長い人ほど、発症リスクが高まります。肺がん検診は、現状では2006年度版のガイドラインに基づき、喫煙歴を問わず40歳以上にはX線検査、ヘビースモーカーの50歳以上には加えてたんの検査が、それぞれ年1回推奨されていました。

 ヘビースモーカーに対しては、低線量CT検査をした方が、X線検査に比べて16%死亡リスクを減らせるなどの研究がみられます。X線検査は体を平面的に写すのに対し、CT検査は様々な方向から放射線を当てて立体的に写し出すため、がんの見落としが少ないとされています。

(2025年4月25日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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