大学発スタートアップ増加ランキング

 経済産業省がまとめた2024年度の大学発スタートアップ調査によれば、京都大学が増加数で首位になったことが分かりました。京大は前年度から一気に149社増え、合計の企業数は2位の422社と首位の東京大学の468社に迫っています。バイオやエネルギーなどディープテック(先端技術)分野の事業化を資金や人材面で支える独自の取り組みが奏功しています。

 2024年度の社数は前年度比786社で18%増の5,074社となり、増加件数と社数ともに過去最多となっています。前年度から増減の内訳をみると、新設が357社、過去の設立を新たに把握したのは575社でした。146社が解散などによって減少しています。

 増加数の上位10社をみると、関西圏の大学の伸びが目立っています。関西圏の躍進の背景には、関西の産官学金など70社以上の機関で設立した起業家支援組織である関西スタートアップアカデミア・コアリション(KSAC)の取り組みが奏功していることがあります。基礎研究と事業化の間を埋めるギャップファンドの提供や、経営人材と大学研究者をマッチングする枠組みを立ち上げています。

(2025年6月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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