日本の都市特性ランキング

 森記念財団都市戦略研究所の2025年版都市特性ランキングによれば、東京23区を除く136都市の中で、大阪市が5年連続で首位を維持しています。福岡市が3位に浮上した半面、横浜市と京都市が順位を落とし、4位と5位で続いています。都市の経済活動や居住環境などを政府統計などから評価・分析し、経済・ビジネス、研究・開発、文化・交流、生活・居住、環境、交通・アクセスの6分野87指標でスコアを算出し、順位を付けています。

 首位の大阪市は、経済・ビジネス、交通・アクセスの2分野で1位でした。大阪・関西万博開催が2018年に決定したのを機に、インフラ整備やホテル建設が加速しています。2位は2年連続で名古屋市で、大学が集積し、研究・開発分野がトップだったほか、生活・居住分野でも首位を維持しています。

 東京23区は国内136都市とは別に集計されています。2024年に初の首位となった港区が2年連続でトップでした。千代田区が僅差で2位、中央区が3位で続いています。港区は文化・交流分野が強く、行楽・観光目的の訪問の多さと国際会議・展示会開催件数が順位を上げています。

 港区と千代田区は経済・ビジネス分野で競い合い、中央区は銀座を中心に商業が強くなっています。大学が集積する文京区は、研究・開発分野が強くなっています。それぞれの街が違う特徴を持ちながら競い合うのが東京の強さです。

(2025年9月3日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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