ネット広告費の上昇

 若者のテレビ離れなどにより視聴率が低迷する中、存在感を高めているのがネット広告です。電通による日本の広告費によれば、2024年のネット広告費は3兆6,517億円と、10年で3.5倍に増えています。一方、地上波テレビの広告費は1兆6,351億円と、同期間で11%減少しています。2014年時点でネットに2倍近く差を付けていた地上波テレビの広告費は、逆転を許した上に2倍の差を付けられています。

 民放キー局がCM収入頼みからの脱却を図っています。目先の広告収入は持ち直しそうな半面、中長期にテレビCMはネット広告に押されることが予想されます。アニメやキャラクターといった知的財産や、海外展開に活路を求めています。国内の地上波広告に依存し続けないため、各社の事業モデルは転換しつつあります。国やグループにとらわれない、外への展開が新戦略におけるキーワードとなります。

(2025年10月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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