教員の長時間勤務

 OECDの調査によれば、常勤教員の1週間の平均勤務時間は、小学校で52.1時間、中学校で55.1時間で、調査に参加した国・地域の中で最も長くなっています。小中学校とも前回の2018年調査からは4時間短くなっていますが、国際平均を10時間以上も上回っています。

 業務の中心となる授業に充てる時間は、小学校が23.2時間、中学校が17.8時間で、国際平均より1.7~4.9時間短くなっています。教科担任制で教員1人あたりの授業時間が少ないことや、国や地域が定める年間の必修授業が、OECD平均より小学校で36時間、中学校で25時間短いことなどが考えられます。

 長時間勤務の要因は事務作業や部活動などの長さです。事務作業は小学校が4.5時間で、参加国・地域の中で最長でした。中学校は5.2時間で韓国に次いで2番目に多い時間を費やしています。部活動など中学校の課外活動は国際平均の3倍以上で最も長くなっています。事務作業の多さが主たるストレス要因となっています。保護者対応などでストレスを感じる教員の割合の高さも目立っています。

(2025年10月22日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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