日本人の国内旅行が減っています。2025年1~7月では全体の7割超の35都道府県で、前年同期よりも宿泊者が減っています。インバウンドで観光地が混雑し、宿泊料も高騰しているためです。海外旅行を選ぶ人も増えています。京都、東京など4都府県は減少率が10%を超えています。
インバウンド増加による混雑も逆風となっています。オーバーツーリズムが深刻な京都は、2024年も前年比14%減と2年連続で10%超の減少となる可能性があります。一方、12府県は1~7月の宿泊者数が前年同期を上回っています。4月に万博が始まった大阪府の3%増をはじめ、奈良や三重など9府県が西日本で、京都を除けば西高東低の傾向がうかがえます。
為替の水準が比較的落ち着いていることから海外旅行に人気がシフトしています。国内は万博などに局所的に人が集まる一方、それ以外は減って二極化が進んでいます。

(2025年10月26日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)





