子どもの睡眠中事故の防止

 都が2022年の東京消防庁の救急搬送データを分析したところ、18歳以下の睡眠中の事故の発生件数は、寝返りなどによる転落が最多で全体の41.8%を占めています。窒息・窒息の疑いは3.5%ですが、重症化しやすい傾向があります。首都圏に住む未就学児の保護者約5,200人の30.6%が、寝ている間の子どもの怪我や、事故につながりかねないヒヤリ・ハットを経験しています。発生場所としては、家庭内の寝室が最も多い89.6%で、リビングなどの居室が27.9%で次いでいます。

 日本小児科学会は、ベッドインベッドと呼ばれる乳児用の小型ベッドについて、適切な使用を呼びかけています。持ち運びやすく、親が添い寝するのに便利なベビー用品として人気を集める一方、乳児の寝返りでひっくり返り、窒息する事故が国内外で起きています。事故を防ぐためにはメーカーと利用者両方の取り組みが必要です。

(2025年11月21日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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