家族を介護する人は増えています。経済産業省によれば、2012年の557万人が2020年には678万人に増加しています。2025年には、人口の多い団塊の世代が介護が必要になりやすい年齢とされる75歳以上になったこともあり、2030年には833万人に増えると推計されています。
働きながら介護する人も増え、2012年の211万人が2030年には318万人になるとされています。共働き世帯が増えていることなどが背景にあります。ワーキングケアラーは40~60代が多く、企業活動への影響も大きくなっており、育児・介護休業法が改正されました。仕事と介護の両立支援のための体制整備が今年から企業に義務づけられました。
外出支援や家事代行などのニーズも高まり、保険外の民間サービスも急成長しています。経済産業省は、保険外の介護産業の市場規模は2020年の6.4兆円が2050年には2.6倍の16.9兆円になるとみています。

(2025年12月12日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)





