文部科学省の2025年度調査によれば、全国の自治体の9割で公立学校の教員が不足していることが分かりました。不足人数は計4,317人で、4年前の1.7倍に膨れ上がっています。1970年代の第2次ベビーブーム世代の大量退職に伴い新卒など若手の採用を拡大した結果、産休・育休の取得者が増えたことが一因です。

不足人数が多い自治体は、小学校は福島県が139人、福岡県が130人などです。不足があった小学校の割合が高いのは、熊本市の39.1%、島根県の33.3%などでした。いずれかの学校種か全ての学校種で不足が生じていたのは、全体の87%にあたる59自治体に上っています。欠員がゼロだったのは、東京都や神戸市、名古屋市など9都県市にとどまっています。不足していた学校は全体の9%の2,828校で、欠員数は計4,317人です。初めて調査した2021年度の2,558人から7割増えています。特に特別支援学校で目立ち、全体の3割近い292校で計678人の欠員がありました。
教員不足は教育の質低下に直結します。学校運営や教員の指導、カリキュラムづくりの中心を担う中堅、ベテラン教員に負荷がかかっています。少人数指導やいじめ対策を充実させるため、追加で配置予定だった教員も担任を代替しており、きめ細かな指導の足かせになっています。
学校現場には、正規教員より待遇が劣る非正規教員の比率が増えている現状もあります。非正規は、2025年5月1日時点で全体の2割弱を占めています。自治体の財政難などを背景に、産休・育休に入った教員の代替に加え、少人数指導や児童生徒の特別なニーズに対応する臨時教員などとして採用されています。身分が不安定で、定着しにくい側面があります。教員を安定的に確保するためには、正規教員比率の向上が必要となります。

(2026年3月6日 日本経済新聞 朝日新聞)
(吉村 やすのり)







