スマートコンタクトレンズの実用化

 目に装着するタイプの情報端末のスマートコンタクトレンズ(SCL)の実用化が近づいてきています。SCLはディスプレーやセンサーといった超小型電子部品を内蔵したコンタクトレンズで、情報をレンズの視界に表示する拡張現実向けの技術や生体情報をセンサーで読み取る医療用途など、様々なタイプの製品開発が世界で進んでいます。

 早稲田大学などの研究チームは、緑内障などの早期発見が期待できる眼圧測定レンズの開発に成功しました。眼圧は、眼球内部に満たされた液体が生み出す圧力のことで、目の硬さや形状を保つ役割を担っています。何らかの要因で眼圧に異常が起き、高い眼圧が続くと、視野が徐々に狭まり緑内障を発症します。緑内障は放置すると失明にもつながります。

 国内の緑内障患者は400万人以上に上り、自覚症状が無く、検査で気づいた時には病気が進行しています。進行を抑えるためには、治療薬や食事などで眼圧をコントロールする必要があります。眼圧は医療機関などで測定する必要がありますが、特に夜間や就寝時に上昇しやすく、在宅でも測定可能なスマートコンタクト技術のニーズは高いとされています。SCLは次世代のウエアラブル端末として大きな成長が期待されています。

(2026年3月3日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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