日本は睡眠時間が短い寝不足大国として知られています。日本の平均睡眠時間はOECDの集計によると7時間42分でした。対象となった33カ国で最も短く、全体平均を40分強下回っています。日本人は睡眠に積極的な意義を見いださず、短いに越したことはないと考える傾向が強いとされています。
国も危機感を持っており、厚生労働省は2024年に健康づくりのための睡眠ガイドをまとめています。1976年から始まった社会生活基本調査によれば、ほぼ一貫して減り続けてきた睡眠時間が足元で底打ちし、2021年は平日で2016年に比べ13分延びています。有業者だけでみても15分延びました。子どもがいる共働き夫婦の睡眠時間も男女ともに増えています。
睡眠時間に大きな影響を及ぼすのが働き方改革の進展による柔軟な働き方の広がりです。在宅勤務の普及は通勤時間を減らし睡眠時間を延ばすメリットがありますが、眠りの質を悪化させる可能性があります。厚生労働省の国民健康・栄養調査では、20~50代の男女のうち2~3割が、睡眠で休養が全く取れていない、あまり取れていないと回答しています。

(2026年3月18日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)





