少子化が進み産科が減って偏在化するなかで、黄信号がともりつつあります。特に地方において産婦人科医師の不足のため、分娩施設以外の場所での対応が必要になることがあります。北海道などでは、救急に携わる職種の方々にも、周産期に対する知識や技術の向上が求められます。
産科救急の教育コースであるBLSO(Basic Life Support in Obstetric)が開催されるようになってきています。BLSOとは、車中など分娩施設外での出産や妊婦が、交通事故などで外傷を負った際の産科救急を学ぶ基礎的なコースです。普段はお産にかかわらない救急救命士や救急医、看護師らが対象となります。わが国では2011年に始まり、2026年3月までに5,265人が受講しています。BLSOは、東日本大震災の後に注目されるようになってきています。コースを受けた医療従事者が、地方や災害時にお産を守る活動にあたっています。
産婦人科医の数自体は一時より増加傾向にありますが、少子化と医師の高齢化で分娩をやめる医療機関が増え、地域によっては産科の空白地が広がりつつあります。拠点病院への集約化が上手く進んでいるところは僅かで、特に過疎地では撤退が実情です。

(2026年3月28日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)





