学校教育法の改正で義務教育学校の設置が認められてから、今年で10年が経過しました。教育改革や人口減少への対応などさまざまな背景をもとに、小学1年生から中学3年生まで9年間一貫で教育する学校は増え続けています。
文部科学省の学校基本調査によれば、制度が始まった2016年度は全国で22校でした。そこから9年連続で増加し、2025年度では261校となっています。在学者数も約1万3千人から約8万7千人まで増えています。都道府県別では北海道が33校で最も多く、鹿児島県が17校と続いています。
義務教育学校が増えている理由の一つに、少子化への対応があります。過疎地などでは、学校を維持するために統廃合による義務教育学校化が相次いでいます。一方、首都圏では埼玉、千葉両県が4校、神奈川県は5校にとどまっています。自治体や学校単体の工夫には限度があります。教員の人事制度や教科書づくりなど、子どもたちが9年間を一貫して学べる環境を社会全体でつくりだすべきです。

(2026年6月13日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)





