次世代地熱発電への期待

 日本は、米国、インドネシアに次ぐ世界第3位の地熱資源大国で資源量は約2350万kw分あるとされています。地熱発電の拡大は日本のエネルギー安全保障にもつながります。地熱発電は、地下のマグマの熱で温められた熱水や蒸気でタービンを回し発電します。天候に左右されず、安定して発電できる再生可能エネルギーとして注目されています。従来型の地熱発電は、熱水や蒸気の利用が前提で、開発地域が火山地帯を中心とした山間部に偏っていました。

 次世代型は、熱水がなくとも高温の岩盤があれば開発できるため、適地が広がる可能性があります。代表的な方式には、地上から水を循環させて熱を回収するクローズドループ、地下に人工的な貯留槽を造って熱水を生み出す地熱増産システム(EGS)、従来より深い地下から超高熱を取り出し、大規模発電を目指す超臨界地熱があります。三井不動産は、クローズトループ方式の国内初の商品化を目指しています。

 日本の総発電量に占める地熱発電の割合は1%に満たない状況です。政府は2025年に策定した第7次エネルギー基本計画で、次世代型地熱発電の活用により地熱発電の容量を現状の4倍以上に拡大できる可能性があるとしています。これまで活用されていなかった地熱資源を引き出す技術として、次世代型の普及が期待されています。

(2026年10月15日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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