文部科学省の調査結果によれは、現行の学習内容を小学生がどの程度理解しているかテストしたところ、ゆとり教育のため学ぶ内容が少なかった前回調査時の2004年よりも、同じ問題の正答率が高いことがわかりました。テストは13年2~3月、小学4~6年生の一部を対象に国語や音楽など各教科で実施されています。
小学校の指導要領をめぐっては、文部省が02年年実施の改訂で、詰め込み教育の反省を踏まえ、学ぶ内容や授業時間を大幅に減らして、ゆとり教育を本格化させました。しかしながら、学力低下批判がおこり、11年度実施の現場指導要領では逆に増やした経緯があります。問題の回答率の向上には様々な要因があり一概には言うことはできませんが、学習内容が増えた現行の指導要領が着実に定着しているとみられると思われます。ゆとり教育の見直しは、良かったように思われますが・・・。
(2015年2月13日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)