陣痛タクシ-

  出産が迫っている女性に対し、自宅から病院まで安全に送り届けるタクシ-サ-ビスが広がっています。事前登録すれば優先的に配車を受けられ、緊急時の交通手段を確保しづらい妊婦の不安解消に一役買っています。国や医療機関と連携する動きがあるほか、事業費の一部を補助する自治体も出てきています。利用者は、事前に自宅の住所や電話番号、出産予定の病院などを登録しておきます。オペレ-タ-が24時間、365日待機し、電話を受けると近くにいるタクシ-に連絡、優先的に配車する仕組みです。事前に病院も分かっているので、黙っていても運んでくれます。
 陣痛タクシ-に既に2万件以上が登録され、利用者数も7700件以上あるそうです。ただ、これらのサ-ビスは、いずれも社会貢献的な側面が強いのも事実です。タクシ-会社側は収益源として位置づけているわけではなく、むしろ出産後の子供の健診や買い物、塾や習い事の送迎などへ波及に期待しています。ただし、タクシ-の運転手さんに聞いたところ、天候不順時に電話をしても、コ-ルセンタ-のオペレ-タ-に繋がらないことがあるので注意が必要です。陣痛タクシ-といってもオペレ-タ-に最優先に連絡できる訳ではありません。

(2015年2月26日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

 

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