2012年に海外留学した日本人は6万138人(前年比263人増)となり、8年ぶりに増加に転じたことが、文部科学省のまとめで分かりました。経済のグロ-バル化を背景に留学への関心が高まり、文科省は若者の『内向き志向』に改善がみられたと分析しています。留学先では中国が増えており、米国を上回り、最多となりました。欧米留学は減少傾向にあり、東アジアの人気が高まっています。
私達の若い頃は、卒業生の3分の1以上が留学経験がありました。それもほとんどが米国であり、東アジアへ留学する人は皆無でありました。以前と異なり、日本でほとんどの研究が出来るような時代になったため、外国で物を学ぶ必要性が少なくなってきました。しかし、感性豊かな若いうちに異文化に触れることは、大変貴重な経験となります。最近の若者の内向き志向が、改善してきていることは素晴らしいことです。
(2015年2月28日 日本経済新聞)
(吉村やすのり)