国民保健の問題点

  国民健康保険とは、自営業や農家が入る健康保険で、全国で約3500万人が加入しています。現在は全国の市町村が運営しています。わが国の国民皆保険は、この国民健康保険の他に、中小企業向けの全国健康保険協会(協会けんぽ)、大企業向けの健康保険組合、公務員の共済組合などによって構成されています。職業や会社の規模によって加入する健康保険が異なっています。この国民健康保険は赤字が続き、もはや財政運営が限界にきています。
 国民健康保険は、74歳以下の高齢者や非正規社員の加入者が増えています。平均年齢は約50歳で、30代半ばの大企業健保や協会けんぽに比較し、高齢者が多いのが特徴です。また1人あたりの医療費は、約30万円と他の制度と比較し2倍と高額です。一方平均所得は100万円を下回り、大企業健保の半分以下です。給付が膨らむ一方で十分な保険料が集まらないため、国や市町村が税金を投入しています。政府は今回の公的医療保険制度で、国民健康保険の財政基盤の強化に乗り出すことにしています。

(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。