厚生労働省の研究班が、全国のNICUで働く医師約2760人について、調査しています。NICUで働く医師の数は、都道府県によって最大4倍の差があることになります。出生1千人当たりの医師の数が都道府県別で最も多かったのは、香川県で5.83人です。以下は京都4.23人、鳥取4.20人と続きます。最少は茨城の1.39人で、香川と茨城では4.2倍の差があることがわかりました。ほかに、徳島1.41人、熊本1.44人などが少なく、低体重や重い病気を持って生まれた赤ちゃんを治療する体制は、地域によって大きな差があります。
医師の平均年齢は41.9歳です。医師数が少なく、平均年齢も高い地域は、自治体などが中心となり、医師の育成や確保を急ぐ必要があるとしています。全出生数に占める低出生体重児の割合は、2013年で9.6%であり、高齢出産の増加より、NICUで対応するケ-スは、今後増えると予想されています。
(2015年3月28日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)