日本産科婦人科学会入会者数は、2003年新臨床研修制度の施行に伴い、急激に減少しました。労働条件の劣悪さに加えて、訴訟問題の多さから、2006年の産婦人科学専攻医数は、研修制度施行前に比べて50名程減少しました。勤務条件の改善、サマースクールの開始、分娩手当などのインセンティブなど、学会の国や地方自治体への働きかけにより、入会者数は2010年まで500名前後まで増加しました。しかし、その後再び減少し、2006年の時点に戻ってしまっています。このまま減少が続けば、わが国の周産期医療は再び危機的な状況を迎えることになります。
(吉村 やすのり)