第88回生命倫理専門調査会

88回生命倫理専門調査会開催されました。ヒト、ES細胞やiPS細胞から作られる配偶子(精子や卵子)を用いて胚を作成してと良いのかが議論されました。

生殖細胞政策研究の現状

  1. 生殖細胞作成研究の全体像
    ・ES(iPS)細胞から生殖細胞(配偶子)を作成する場合、必ず始原生殖細胞(あるいはそれに類似した細胞)を経由する。
    ・ES(iPS)細胞から生殖細胞を作成する研究は、①始原生殖細胞作成までの段階(発生学/幹細胞学)と②始原生殖細胞から配偶子までの段階(繁殖学/生殖学)に整理できる。
  2. まとめ
    平成244月現時点で、ヒトの多能性細胞かたの生殖細胞作成の研究は、始原生殖様細胞の十分な作成までに至っていない。始原生殖細胞の作成が1つのハ-ドルであると考えられることから、受精(胚作成)を試みるレベルまでには進んでいないと考えられる。即ち、生殖細胞(精子・卵子)は全くできておらず、今回のヒト胚の作成は、現時点では今後の可能性に留まるものと考えられる。また、ヒトにおいて、何をもって正常な生殖細胞(精子・卵子)であるとするかには議論がある。

(吉村 やすのり)

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