AIによる心電図解析

心臓病の兆候を、専門医ではなく、かかりつけ医などでも早期発見できる仕組みづくりに製薬会社などが乗り出しています。アステラス製薬は、年内にも人工知能(AI)で不整脈を判定する心電図解析サービスを始めます。心電図測定から1週間程度かかっていた診断が1日程度でできるようになります。
化学大手のJSRもAIを用いたクラウド型の心電図解析サービスへの参入を狙っています。心電図を7日間連続で計測できるパッチ式の小型心電計を開発し、2020年8月から医療機関向けの心電図解析サービスを始めています。今後このサービスに心房細動を短時間で自動検出するAIを搭載する考えで、国立循環器病研究センターなどと開発を進めています。
慶應義塾大学医学部は、アップルウオッチの心電図機能を日常のどのような場面で使えば心房細動の発見に有効につながるかを調べる研究を始めています。米アップルの腕時計型端末のアップルウオッチでは、1月から日本でも心電図の計測機能や不規則な心拍を検知する機能が使えるようになっています。コロナ下では、家庭での健康管理が重要性を増します。

  

(2021年5月25日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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