AIを活用した医療機器の開発

医療用AIの開発が加速しています。従来、医療向けAIの開発は、医療機関で医師が診断機器を使う際を対象にしていました。2018年には米食品医薬品局(FDA)が、AIで糖尿病性網膜症を自動診断するシステムを医療機器として初めて承認しています。米科学誌ネイチャー・メディシンに4月に掲載された分析記事によれば、2015~2020年にFDAが承認したAI医療機器は、約130にのぼるとされています。日本企業では、オリンパスがAIで大腸のポリープを解析して医師の診断を支援するソフトウェアについて、国内で初めて薬事承認を受けて2019年に発売しています。

 

医療向けAIの市場規模は、2027年に2019年比約18倍の668億ドル(約7兆3,000億円)に拡大するとの予測もあります。今後広がると注目されるのが、スマホなどで誰でも扱える医療や健康管理向けのAIです。気軽に症状などを確認し、適切な診療科に誘導できれば、病気の早期発見につながる可能性があります。

(2021年8月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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