ALSとパーキンソン病に対する遺伝子治療

自治医科大などのチームは、神経難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)とパーキンソン病の患者に、遺伝子薬を投与する臨床試験を今冬にも実施する予定です。
ALSは、体を動かす神経が徐々に壊れて筋肉が衰える病気で、原因の一つが特定の酵素の減少とされています。パーキンソン病は、脳内で運動の指令を伝える物質であるドーパミンが十分に作れなくなり、体が震えたり動きが鈍くなったりする病気です。患者は国内でそれぞれ約1万人、約15万人に上りますが、根本的な治療法はいまのところありません。
遺伝子治療により、減った酵素やドーパミンを補います。これらの合成に必要な遺伝子を治療薬として患者に投与します。1回の投与で、年単位の長期にわたって効果が見込めるとされています。

(2022年9月15日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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