AO入試(アドミッション・オフィス入試)とは、出願者の人物を中心に大学側が求める学生像すなわちアドミッションポリシ-と照らし合わせた上で、合否を決める方法です。1990年慶應義塾大学の湘南藤沢キャンパス(SFC)で初めて導入されました。一般入試と異なり、内申書、面接、小論文などにより総合的に判定します。
AO入試を実施する国公立大は、近年増加し75校となり、全体大学の45.2%を占めています。一方、学力検査を原則免除し、調査書などで判定する推薦入試は前年度より2校多い159校(95.8%)で、ともに過去最多となっています。2016年度入試では、東京大が推薦入試、京都大が特色入試として、AO入試や推薦入試を初めて導入する予定です。一般入試と異なる学生を確保することで多様性を確保することにより、教育の活性化につなげようとするのが狙いです。こうしたAO入試や推薦入試で入学した学生が、将来どのような方向に進んでいるかを追跡することが大切となります。
(2015年9月3日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)