世界製薬大手の研究開発

製薬大手の研究開発力の格差が鮮明になってきています。研究開発の投資効率を分析すると、世界トップ10の7社を米国勢が占めています。日本勢は劣勢です。投資効率の国内トップ10平均は、世界トップ10平均の約半分で、新型コロナウイルス対応でも遅れています。新薬開発には巨額の費用がかかります。強みがある病気や技術の領域に経営資源を集中し、効率を高める必要があります。
1位はレムデシビルを実用化した米ギリアド・サイエンシズで、研究開発効率は約8倍です。開発効率が6倍台で2位の米アッヴィは、単一の医薬品で売上高世界首位の関節リウマチ薬を持っています。4位の米バイオジェンは、アルツハイマー型認知症など神経疾患の領域に特化しています。

国内首位は世界10位の中外製薬で、研究開発効率は3.5倍でした。塩野義製薬は、世界ランキングには入らないが国内2位です。中外や塩野義が奮闘する中、国内トップ10の研究開発効率の平均は約2.5倍で、世界トップ10平均の約半分に過ぎません。国内勢の劣勢が明白です。トップになれるような研究開発領域に経営資源を集中しないと世界では勝てません。

(2021年8月27日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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