※妊孕力(にんようりょく)とは、女性あるいは夫婦が子どもを産む能力のこと
妊娠するヒトは人間である前に哺乳動物であり、生殖年齢には適齢期があることをご存知でしょうか。
妊娠適齢期は、「25歳~35歳」であるといわれています。いくら晩婚化が進んだとしても女性の身体がそれと比例していくつになっても妊娠・出産が可能な身体であるわけではないのです。月経があるうちは妊娠できると思い込んでいる女性が多いようですが、残念ながらそうではありません。妊娠適齢期はずっと昔から変わっていないのです。初潮年齢は低年齢化していますが、閉経年齢については明治時代初期とほぼ変わりがないことからも明らかです。
働く女性が増えた現在では、ちょうどキャリアアップの時期と妊娠適齢期が重なります。子どもについて考えるのは、独身時代を十分楽しんでから、仕事でキャリアアップし一段落してから、もう少しパートナーとの2人の時間を楽しんでから、金銭的に余裕ができてから、マイホームのあとに・・・と考えている方が多いと耳にします。しかし、ご自分の身体にも妊娠・出産のタイムリミットがあることをご理解頂きたいと切に願うばかりです。こればかりはお金と時間がいくらあっても手に入るものではないと申し上げるしかない現実があります。
ビジネスとプライベート、バランスよくご自分のライフプランを考える上でも、いつかは赤ちゃんを産みたいと思っている女性にはパートナーとともによく理解して欲しい、まずはご自身の身体のしくみをわかっていて欲しいと思っています。とともに、企業においても女性が妊娠・出産しても働きやすいような職場の環境を整えるべきです。具体的に言うと、男性女性、上司部下関係なく、この「妊娠年齢の適齢期」についてや女性の身体の仕組みについて理解する必要があると思います。
今やどの企業にとっても女性社員の存在は大きいと思います。ほとんどの女性が結婚すると家に入り専業主婦をしていた昔と今では全く状況が違うのです。マタハラなどという言葉が存在してしまうことについて、真剣に考えていかなければならないと思います。
(吉村 やすのり)