働く女性の健康支援―Ⅰ

更年期とは
思春期に初経を迎えた女性は、いずれも誰もが何らかの形で閉経を迎え、その前後にあたる更年期を経験することになります。日本における更年期の定義は、閉経前の5年間と閉経後の5年間を併せた10年間とされています。閉経前後に現れる様々な症状で、他の疾患によるものではなく、またその症状のために何らかの支障をきたしている状態が、更年期障害ということになります。
閉経は、月経が永久に停止した状態のことですが、これは12カ月以上月経が無かった時に、前回の月経で閉経であったのだと初めて診断されます。日本人女性の閉経年齢の中央値は、50.5歳と報告されています。子宮摘出後などのように月経による確認ができない場合には、ホルモン検査により、FSH値40mIU/ml以上かつエストラジオール(E2)値20pg/ml以下をもって閉経とされていますが、この基準は子宮のある女性には適用しません。つまり、子宮のある女性においては、閉経は血液検査では診断されません。

(よぼう医学 2023 Spring)
(吉村 やすのり)

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