2015年の10月には、医療事故の原因を分析して再発防止につなげる事故調査制度が始まります。制度は、医療行為に伴う予期せぬ死亡があった際、病院が第三者機関に報告のうえ調査し、結果を遺族らに伝える仕組みです。
例えば予期せぬ死亡を幅広くとらえて検証するよう求める患者団体の意見に対し、医療関係者の一部からは医療現場の萎縮を招かないよう限定的にすべきだとの反論があります。厚労省は2月中に指針を取りまとめたい意向で、今後急ピッチで議論が進んでいます。いずれにしても、わが国の医療安全に役立つ制度にすべきであり、第三者機関である医療事故調査支援センターの役割が重要になってきます。
(2014年1月8日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)