東京一極集中

首都である東京都は、政治はもちろん企業をはじめ経済や社会の様々な要素が集中しています。生活インフラも整っており、その利便性がさらに集積を呼ぶ構造があります。人口は10月時点で1,410万人に達し、日本全体の1億2,434万人の1割強を占めています。日本全体で減少が加速するのを尻目に、ほぼ右肩上がりで増え続けています。他県からの通勤・通学者を含めた昼間人口は1,700万人に迫っています。
人口が多い分だけ経済も巨大です。労働力などの供給面、消費などの需要面いずれも群を抜いた規模を誇っています。都の推計によると、GDPの都内分である都内総生産は、2020年度に名目で約109兆6,000億円に達し、全国の2割あまりに相当しています。インドネシアやオランダといった国々に匹敵しています。
経済の大きさを反映し、税収も断トツです。2021年度の都内の徴収額は、区市町村を含め7兆7,400億円で、地方税全体の約2割を占めています。政府はこうした偏在や地域間の格差を問題視し、地方創生などの政策を打ち出してきました。企業の地方移転を促す税制優遇などの措置もあります。

(2023年11月12日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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