老いる先進国、台頭する新興国

米金融大手ゴールドマン・サックスは昨年12月発表の報告書によれば、世界の実質GDPは、今後主要7カ国(G7)の占める割合が減り、世界の所得分布は成長する中所得経済圏にシフトしていくと分析しています。2024~2029年にバングラデシュやフィリピンでは6%台、エチオピアでは10%余の経済成長が予測されています。
経済規模は、2050年の上位5カ国が①中国、②米国、③インド、④インドネシア、⑤ドイツの順になり、日本は6位と低下します。さらに2075年までを予測すると、①中国、②インド、③米国、④インドネシア、⑤ナイジェリアとなるとしています。この時日本は12位です。グローバルサウス諸国が、経済規模で影響力を増してきます。グローバルサウスは幅広い概念で、最貧国から超大国や地域大国をうかがう国まで含んでおり、格差は課題であり続けます。
経済成長の原動力とも言われる人口は、アジアやアフリカの新興・途上国の多くで増加が続きます。国連の予測によれば、現在80億人の世界人口が、2050年には97億人に増えます。この間、アフリカ54カ国の人口は、計14億人から24億人超になります。

(2023年9月6日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。