C型肝炎の治療

 C型肝炎は、血液を介したC型肝炎ウィルスの感染で起こります。潜在患者は150万人ともいわれ、肝がん患者の約7割がC型肝炎患者とされています。
B型ウィルス性肝炎の治療に使われていたインターフェロンが、92年からC型肝炎の治療にも使われていました。インターフェロン単独でもウィルス量が少ない人はほとんど治りますが、ウィルスのタイプによっては効果のないことも多く、C型肝炎全体では35割の有効性しかありませんでした。
 C型肝炎が治る時代になりました。治療方法がこの1年でガラッと変わり、2014年まで使われた副作用の多いインターフェロンが姿を消しました。インターフェロンが人の免疫作用でウィルスを体外に追い出すのに対し、プロテアーゼ阻害薬は直接作用型ウィルス薬と呼ばれる画期的な新薬の一つで、ウィルスが作るタンパクの働きを直接阻害して、ウィルスの増殖を止める作用があります。現在は11回の経口薬を12週間飲むだけで、ほとんどの患者で肝炎ウィルスが消失し、高齢患者にもやさしい治療となっています。

(2016年1月7日 日本海新聞)
(吉村 やすのり)

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