C型肝炎治療

 C型肝炎は、国内の感染者が100万~150万人と推計されています。1992年から長い間、C型肝炎治療の中心はインターフェロンの注射薬でした。しかし、発熱やだるさ、吐き気、うつ症状などの副作用が大きな問題となっていました。治療はこの2年で大きく変わりました。2014年から、注射薬のインターフェロンを使わず、飲み薬でC型肝炎ウイルスの除去を目指すインターフェロンフリー治療に公的医療保険が適用されるようになりました。
 飲み薬だけの治療は、ウイルスを体から排除する効果の高さと、重い副作用が少ないことが特徴となっています。しかし、ウイルスの排除に成功した後でも肝がんになる場合があるため、定期的に超音波検査などを受けて肝臓を調べる必要があります。国立国際医療研究センター研究所ゲノム医科学プロジェクト長の溝上雅史医師らは、飲み薬で治療を受けた患者が、その後肝がんになるかどうかの追跡調査を続けています。

(2016年11月11日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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