結婚や出産をきっかけに仕事から離れる女性はまだまだ少なくありません。しかし経理や会計、医療といった分野で身に付けた高い専門性や強いやる気を武器に、復職する人も増えてきています。東京女子医科大などでは、子育てや介護などでは、子育てや介護などで一旦現場を離れた医師の復職相談にのったり、復職のための研修をしたりして支援する体制が整えられています。労働人口が減る中、仕事へのひたむきさややる気は働く上での重要な資質です。
働く女性の割合を年代別に示すグラフでは、出産・子育てと重なる30歳代が著しく落ち込むM字カーブが指摘されてきました。しかし、最近M字の谷は浅くなってきています。谷にあたる30~34歳の女性の労働力率は、2016年に73.2%と過去最高になっています。政府は看板政策に人づくり革命を掲げ、保育園を増やすなど女性の就労を後押ししています。せっかく磨いた腕は使ってこそいきるものです。
(2018年1月5日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)