M字カ-ブ

 日本では、子育ての負担が重くなる時期に、一旦職を離れ育児が落ち着いてから再就職する女性が多いことより、女性の就労はM字カ-ブを呈します。2534歳の女性労働力人口は、この年代の女性を世帯のタイプごとにみると、子持ち夫婦世帯での労働力率は51.8%を示しており、前年度より2.2ポイント上昇しています。一方、独身女性は93.0%と横ばいです。第1子を産む年齢は平均30.6歳で、子育て中の女性が労働力率を押し上げています。
 3544歳の女性に占める労働力人口も、73.1%と1.3ポイント上昇し、最高を更新しています。2人目の子どもが生まれたりして職を離れやすい世代ですが、2534歳とほぼ変わらない水準となっています。働く子育て世代が増えている背景には、仕事や働き方の幅が広がっていることが上げられます。物価の影響を除いた実質賃金は伸び悩んでいますが、企業が幅広い働き方を認めるようになり、女性が条件にあう仕事を探しやすくなっています。これまでフルタイムで働くことが原則でしたが、家庭の都合に合わせて柔軟な働き方を認めるようになっていることも一因です。

(2015年10月12日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。