OC・LEPの悪性腫瘍リスク―Ⅰ

 OCLEPとは、経口避妊薬(OC)は避妊以外に、月経痛改善、月経量減少、月経前症候群症状の改善など副次的効果が多いことから、わが国では低用量エストロゲン・プロゲスト―ゲン配合薬(LEP)が治療薬として保険適用されるようになりました。
 OC・LEPはともに、エストロゲンと黄体ホルモンの合剤であり、従来よりホルモン依存性組織のがんをはじめとした各種悪性腫瘍発症リスクが懸念されてきました。これまでの報告からは、卵巣がん、子宮体がん、大腸がんについては服用によりリスクが低下すると考えられています。しかし、乳がん、子宮頸がんについてはリスクを上昇させる可能性があります。悪性腫瘍全体としてみると、約10%も罹患率を低下させ、これは女性10万人・年あたり10~45人の罹患減少となります。OC・LEPの悪性腫瘍リスクへの影響が正しく理解され、無用な不安が取り除かれることが大切です。
(吉村 やすのり)

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