STAP細胞の論文を巡り、小保方ユニットリーダーが主論文の撤回に同意したという。理研内部の研究チームが遺伝子データを解説したところ、STAP細胞からできたはずの細胞が、他の万能細胞として考えられているES細胞や、胎盤から樹立されたTS細胞の特徴を持っていたことが明らかとなった。樹立されたSTAP細胞は、F1マウスから樹立されたが、樹立されたSTAP細胞にはB6マウスから樹立されたES細胞、CD1マウスから樹立されたTS細胞が混ざっていた可能性があることを指摘されている。 もし、この研究結果が真実であるとすれば、主論文の撤回は止むを得ないであろう。STAP研究は白紙にもどることになるが、STAP現象の真偽については理研の責任において、再検証してほしいものである。
(2014年6月4日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)