歯科診療所の減少

 厚生労働省によれば、歯科診療所数は2016年の6万8,940施設をピークに、直近の2024年時点では6万6,378施設に減少しています。コンビニは約5.7万店です。歯科医師数も2022年から減少に転じており、2024年時点では10万3,652人となっています。

 供給過剰への懸念から、歯学部定員は1985年度の3,380人をピークに段階的に削減されてきました。国家試験の合格率は近年6~7割台で、新人は年2,000人程度で推移しています。医療需要に基づき推計した必要な歯科医師は2040年に9万7,608人となり、9.9万人の供給数がやや上回っています。

 フッ素を含む歯磨き粉やうがい液の普及、家庭でのケアといった予防の浸透によって子どもの虫歯が減っており、需要が下がってきています。最期まで自分の歯で噛むために、歯科医師の仕事は治療から予防の重視にシフトしていくと思われます。歯科診療を重症予防にシフトしていくには生活者の意識を変える必要があります。歯が痛むから受診ではなく、痛くなくても受診を浸透させるには、歯科医師が定期管理を行い、受診を呼びかけることが大切となります。歯を失う原因1位の歯周病を減らすには、20~30代への働きかけが重要になります。

(2026年6月22日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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