東京都と他の道府県の財政力の格差が再び広がってきています。企業などからの税収が東京に集中しているためで、国が偏りの是正を始めた2008年度以来の大きさになっています。総務省は、2027年度税制改正で地方への再配分の拡大を目指しています。
各県が税などで見込める収入額を、行政経費として想定できる額で割った指数を比較すると、東京は2026年度に1.525に達しています。経費の1.5倍超の収入があり、大幅な財源超過となっています。最低の高知は0.278と財源不足が著しくなっています。東京以外の46道府県全体は0.588です。東京との差は0.937と、2008年度の0.939以来の高水準になっています。そのため、大都市に集中しがちな税収の一部を国が吸い上げて、地方に配り直す措置が始まりました。
都税収入は2008年度に5兆2801億円で、2026年度は7兆3856億円と見込んでいます。再配分の影響があるにもかかわらず、18年間で4割増えています。都は第1子保育料の無償化、夏場の水道基本料金の無償化などの政策を相次いで打ち出しています。同じ首都圏の埼玉、千葉、神奈川の3県も、格差の是正を国に訴えるようになっています。行政サービスの差で人口流出が加速しかねないとの危機感を強めています。

(2026年10月8日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)





