難病患者の雇用義務

 厚生労働省は、企業や自治体に障害者の雇用を義務付けている障害者雇用促進法を見直し、新たに難病患者を対象に加えるとしています。障害者雇用促進法は、企業や自治体に社員や職員のそれぞれ2.5%、2.8%を障害者とするよう求め、達成できなければ納付金の支払いが必要になります。7月から0.2%ずつ上がります。厚生労働省の2022年の調査によれば、身体の症状が一定でないといった理由で、難病患者の4割近くが障害者手帳を持っていません。採用枠の拡大を視野に入れています。

 難病者の社会参加を考える研究会の調査によれば、働く患者228人の半数超が、職場に病状を伝えたことで不利益を感じたと答えています。上司の無理解や周囲の陰口が目立っています。既に難病患者を雇っているのは3分の1で、法定雇用率に算入された場合は、4割の企業が採用を検討する意向を示しています。自治体の間では、急な欠勤や通院で安定した就業が難しいといった否定的な意見も根強く、小規模自治体では余力がないという声も寄せられています。

 難病患者の雇用が進めば、子育てや介護中の人を含む全ての労働者に優しい職場づくりにもつながります。難病には後天性のものもあり、他人ごとではありません。互いに尊重しあえる雰囲気を社会全体で養うことが大切です。

(2026年4月11日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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