少額短期保険であるミニ保険の市場が拡大しています。保険業法の改正で誕生して20年がたち、時代に合わせた保険料の安い商品が次々に売り出され、スマートフォンで手軽に手続きができることも人気の理由です。日本少額短期保険協会によれば、事業者は2024年度に123社と2009年度の1.8倍になり、保険料収入は1,536億円で3.7倍に増加しています。契約件数の約6割を賃貸物件の家財保険が占めています。

かつて少額の保険は、根拠法のない共済と呼ばれた無認可共済の商品が現れ、事業者の不透明な財務状況や保険金支払いを巡るトラブルなどが発生していました。このため保険業法の改正で、少短保険制度が2006年にスタートしました。補償額は1,000万円以下、保険期間が2年以内に限定され、事業者は財務局への届け出が必要となりました。
市場の成長を支えるのは、細やかなニーズを捉えた多彩な商品です。ゴルフ保険やペット保険のほか、ネット通販の誤注文で返品送料を補償したり、ストーカー被害に遭った場合に、防犯カメラの設置費用を対象としたりする商品も登場しています。賃貸物件の住人が孤独死した場合、大家に原状回復費用などを補償する孤独死保険や、熱中症保険など時代を反映した商品が次々と誕生しています。
(2026年4月11日 読売新聞)
(吉村 やすのり)







