逮捕された人は、多くの場合その後も勾留をされて身体の拘束が続きます。逮捕や勾留をされると身体の自由が奪われ、家庭や職場など日常生活に大きな影響が出ます。裁判に関する事実を調べたり、弁護人と打ち合わせをしたりすることも制約されます。保釈は、起訴された被告の負担を軽くするため、裁判所に一定の金額を預けることで一時的に勾留を解く制度です。
警察から検察に身柄を送られた後、起訴された被告は裁判所に保釈を請求できます。裁判所は検察の意見を聞き、保釈するかを決めます。勾留は期間を更新できるため、数年にわたって勾留され続ける人もいます。保釈請求があれば許可するのが原則ですが、証拠を隠したり、逃げたりする恐れがあると裁判所が認めた場合、請求を却下できます。
最高裁の内部資料によれば、2020年に地裁判決を受けた被告のうち、初公判までに保釈された被告の割合は、起訴内容を認めた人で約26%、否認した人では約12%です。否認すると保釈が認められにくい傾向があります。身体拘束から解放されるため、被告が検察の筋書きに合わせて虚偽の自白をしたり、事実と異なる供述をしたりすることにつながるとして、人質司法と批判されてきました。
保釈に関しては、最高裁が裁判官ら約70人が参加した研究会を開き、改善に向けた動きが出てきています。

(2026年6月2日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)





