がん診療連携病院の集約化

 厚生労働省は、がん対策基本法の成立後、がん診療連携拠点病院の整備を強化しました。拠点病院は都道府県の中核となる病院と、各地域に配置される病院を合わせ、2006年の212から2026年は408に増えています。各病院は最適な治療に加え、心身の痛みを和らげる緩和ケアを提供しています。治療内容や仕事との両立などの相談に乗る窓口も置かれています。

 しかし、人口減に伴う患者の減少が見込まれるほか、手術を担う消化器外科医も減っています。各地の病院に医師を配置し続けるのが難しくなってきています。医療機器についても、高額なうえに維持費も上がり、各病院で保有するのは非効率だとの声が関係学会からも出ています。

 厚生労働省は、手術や放射線治療、高度な薬物治療ができる施設の集約化の検討を始めるように、都道府県に通知しています。集約化を進めれば、交通の便が悪い地域を中心に住民が病院に行くまでの負担が高まります。緩和ケアなど各地域で行うことが必要な分野もあります。地域に合った医療体制を自治体、医療関係者、患者らが一緒に考えていくことが大切です。

(2026年6月29日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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