男性育休の取得率

 日本経済新聞らの調査によれば、有価証券報告書に記載のある男性育児休業の取得率を調べたところ、2025年度の首位は三菱商事の171.7%でした。管理職が主体的に取り組む仕組みが奏功しています。上位企業に共通したのは、柔軟性の高い制度の導入と運営面の工夫です。

 男性の育休取得が広がる背景に、国の支援策と働く世帯構成の変化があります。厚生労働省が7月末に発表した2025年の男性育児休業取得率は、前年を10.4ポイント上回り初めて過半を超えました。国は1歳までの育児休業に加え、2022年に配偶者の産後8週間以内に4週間まで取得できる産後パパ育休を新設しました。2025年4月からは、要件を満たせば手取りの10割近くが保証されています。

 働く世代の世帯構成の変化もあります。リクルートワークス研究所の調査によれば、共働きの正社員が2025年には18.4%と増える一方、専業主婦(夫)を配偶者に持つ片働きの正社員は、10年で4割減の8.5%となっています。男女共働きが増え、経済的にも男性が育休を取りやすくなっています。政府は、2030年度に男性の育児休業取得率を85%とする目標を打ち出しています。

 配偶者が出産した男性従業員数を分母、育児・介護休業法に基づく育児休業等と企業の努力義務である育児目的休暇を取得した男性従業員数を分子として算出しています。分子と分母の対象範囲が異なるため、100%を超える場合があります。

(2026年10月9日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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