賃貸暮らし世帯の増加

 2025年の国勢調査によれば、民間の賃貸物件に住む世帯の比率が30.9%に達しています。前回2020年調査から1.2ポイント高まり、比較可能な1970年以降で初めて30%を上回りました。住宅価格の高騰や単身世帯の増加が背景にあります。勤め先の住み込みなどを除いた一般世帯は5637万3720世帯で、持ち家率は60.7%と0.7ポイント下落しています。

 都道府県では、民間の賃貸暮らしの比率は東京が44.2%、沖縄が44.7%と2都県で40%を超えています。特に東京区は48.3%と高水準でした。中野区が59.8%で突出し、豊島区が57.7%で続いています。持ち家率は、東京が44.9%、沖縄が46.1%で、この2都県だけが50%を下回っています。住宅価格の上昇に加え、学生や若い世代の割合が高いことなどが関係しています。

 持ち家率が高い県は、日本海側で目立っています。秋田が77.3%と最も高く、富山が75.4%、山形が74.4%で続いています。これらの県は、1世帯あたりの人数も多く、降雪地域は3世代同居が多くなっています。地方圏は土地や住宅が大都市圏ほどは値上がりしていないことに加え、持ち家に代々暮らす流れがまだあります。

(2026年10月9日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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