首都圏新築マンションの高騰

 不動産経済研究所の調査によれば、2026年度上半期の首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)の新築マンション1戸あたりの平均価格が1億1494万円となり、1973年の調査開始以来、半期で1億円を超えたのは初めてです。東京23区は、前年同期比34.7%増の1億7925万円に達しています。23区を除く東京都下も15.9%増の7978万円と大きく上昇しています。神奈川県が1.6%減の7716万円、千葉県は24.1%増の7376万円、埼玉県は2.1%減の6457万円と高騰や高止まりが続いています。

 背景にあるのが建設費の高騰です。建設物価調査会によれば、9月の建設資材物価指数(2015年=100)の全国平均は153.4となり、過去5年間で34%上昇しています。人手不足による人件費の高騰もあって建設のコストは膨れ上がっています。投機目的での売買が価格を押し上げているとの見方も強く、国土交通省は投機的な取引を抑制する措置を講じる考えを示していますが、転売を狙った不動産投資が続いているのが実情です。

 今後、金利の上昇は重荷となってくると思われます。住宅ローン金利の引き上げは同じ借入額でも総返済額が膨らむため、購入予算の引き下げや物件の見直しも迫られかねません。日銀は9月にも利上げをしており、住宅ローン金利はさらに上昇するとの見方も強まっています。マンション市場にとって金利が上がることによる利点はありません。価格の上昇傾向も続くとみられており、今後はマンション需要が冷え込む可能性も出てきます。

(2026年10月21日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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