続けてみたいことは散歩である

続けてみたいことは散歩である。散歩は早朝に限る。日曜日の朝、自宅に居る時は必ず5時前に起床し、3時間程散歩する。

残念なことは年間を通じて20数回しかできない。代々木公園から明治神宮を経て、渋谷の雑踏に至るコースである。同じコースであっても、代々木公園ではいつも新しい発見があり、明治神宮では敬虔な祈りを捧げ、清新な気持ちになり、最後に朝帰りの若者がいっぱいの渋谷の街を歩く。何とも言えないアンバランスさが堪らなくよい。健康のために開始したが、これが病み付きになった。コースではいろいろな人と遭遇し、挨拶を交わす。桜が咲きそして一年中で最も美しい新緑、暑い夏を経て、紅葉の季節となり、落葉。素晴らしい自然の営みがある。

特に明治神宮は良い。100年程前に人工的に造られた森であり、木々の高さが揃っており、夏でも涼しく感じる。渋谷という喧噪の巷にありながら、あの静寂さが堪らない。森は手入れがよく行き届いており、昼間でもほの暗い。日の出30分前に開門され、季節とともに開門時間が変わる。心憎い気配りである。太陽が昇ると木々の間から差し込む光の角度が行くたびに違っており、そこにも月日の流れを感ずる。何事も考えないでただ黙々と歩く。至福のときである。健康のためにもせめて休日ぐらいは家でゆっくりし、散歩を楽しみたいものである。

〈 吉村やすのり 〉

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