総務省の家計調査によれば、家計の決済手段としてクレジットカードが2025年に初めて現金を上回りました。現金の割合は集計を始めた2020年の43.1%から2025年に35.3%に低下しています。カードは26.7%から36.3%に伸びて逆転しました。コード決済や交通系ICサービスなどの電子マネーは5.2%から5.9%、口座振込は24.5%から22.3%といずれもほぼ横ばいでした。
背景にあるのはネット通販の拡大です。2025年の利用率は10年前のおよそ2倍の56.9%に達しています。商品受け取り時に現金が必要な代金引換ではなく、ネット上で決済できるカードや電子マネーなどの利用が一般的になっています。新型コロナウイルス禍を経て、実店舗でも金銭を直接やりとりせずに済むキャッシュレス決済の普及に勢いがつきました。決済端末の設置が進み、カードや電子マネーの使用環境が整っています。
日本は、海外と比べてキャッシュレス決済の比率が低いことが指摘されてきました。2023年時点で韓国は99.1%、中国は83.3%となるなど、もはや現金の利用が珍しい国もあります。経済産業省は、2030年にキャッシュレス決済比率を65%まで引き上げる方針です。
(2026年2月20日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)







