子宮移植を受けたスウェーデンの女性が男児を出産したとイエーテボリ大のマッツ教授らのチームが英医学誌ランセットに発表した。
・レシピエント26歳のロキタンスキー患者(子宮が生まれつきない患者)
・ドナーは友人の61歳の閉経女性(2経産)
・事前に凍結保存していた胚を1回移植しただけで妊娠成立
・妊娠中、2-3回の軽度の拒絶反応を認めたが、すぐに加療により軽快
・妊娠中、胎児の成長、妊娠子宮の血流、臍帯の血流に異常なし
・31週頃より妊婦の血圧上昇し、31週5日で入院
・胎児心拍に異常が見られることもあり、同日緊急帝王切開
・1775g(週数相当)の男児、Apgar score 9/10(→非常に元気であることを示すスコアです)
・出産時に子宮は摘出していない(出産を2回まで許容するプロトコールのようです)
・患者は術後3日目退院、児も16日後に新生児治療室から転室
・妊娠中の高血圧になった考察は、免疫抑制剤による影響、ロキタンスキーの方が生まれつき腎臓を1つしかもっていなかった影響、ドナー子宮が高齢であったから、体外受精による妊娠の影響
(吉村 やすのり)