高齢化などによって医療ニーズが高まり、2005年度に4.6兆円だった調剤医療費は、2024年度には8.4兆円に達しています。医薬分業の推進も背景に、薬局数は過去20年間で2割以上増えています。中でもドラッグストア大手は、調剤薬局を併設する店舗を増やしてきました。調剤は小売りなどの他部門と比べ、高い利益率が見込めます。
そのため、管理薬剤師が不足し、複数の店舗で兼務する不適切な運用が続いています。管理薬剤師は患者の健康管理などのため現場での勤務が求められ、一つの店舗への専従が医薬品医療機器法で義務づけられています。
薬局の運営を巡っては、管理薬剤師の流通などの不祥事が2010年代に全国で相次ぎました。厚生労働省は2021年に指針を示し、運営企業がエリアマネジャーなどを置くケースについて、マネジャーが独断で現場に不適切な指示を出さないよう、法人側に監督する措置を求めています。

(2026年3月2日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)





